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空の樹 I

第1弾:福島第一原発事故のこと

福一事故と原発列島

2011-05-03 

 関東大震災(東北地方太平洋沖地震)によって大事故に陥った東京電力の福島第一原発。
 この事故の正確な情報を求めてネット上の数ある動画を見たなかから、(2011年5月3日現在の私自身にとって)有意味に思えたものをピックアップしてみた。

<パート1>

●「原発での活動映像を初公開 東京消防庁
(3/18~19の深夜)
 ・東京消防庁ハイパーレスキュー隊による福島第一原発3号機への放水作業

<パート2>

●「2011/4/15 炉心は冷却されているか? 」(解説:後藤政志さん)
(解説中の発言から)
 ・放射線のしきい値はない。(人体に無影響の値はない)
 ・子供、孫の世代が放射能と一緒に生きることの重みを考えると、胸が苦しくなる。

●「2011/4/16 CNIC News 第255回現代史研究会 2/4 後藤政志氏
(講演中の発言から)
 ・利益を受ける人と被害を受ける人が一致しなくてはいけない。
 ・ある人の利益のためにある人が被害を受けるというのは、あってはいけない。

 ちなみに、後藤政志さんは第2原発の格納容器の設計に携わった元東芝の技術者ですが、今回の大事故で責任を感じ、東電や政府が詳しい情報を流さないことから、自ら表に出ることを決意し、設計した実績と専門知識を駆使しながら、この大事故の進行状況を科学者的な律儀さでもって真摯に解説している。ただし、彼は原発否定論者ではなく、それ自体はいまや必要なものとして容認している。

<パート3>
 以下の4動画はいずれも小出裕章さんのお話。

●「【大切な人に伝えてください】小出裕章さん『隠される原子力』 」(講演)

●「2011.4.10 小出裕章取材 by岩上安身 」(インタビュー)

●「2011.04.11 小出裕章さんインタビュー by 名前のない新聞 」(インタビュー)

●「PART1:原子力のこれまでとこれからを問う(ゲスト:小出裕章氏) 」(インタビュー)

 小出裕章さんは、原子力エネルギーの平和利用に夢を抱いて、原子力工学の研究に進路を定めた人ですが、学生時代に、「原子力は都会では引き受けられないリスクがあり、電力消費地に近い都会では建設が困難なため、そのリスクを過疎地に押し付けている」と知り、以後はアカデミズムの世界に身をおきながらも、現在まで約40年にわたって、原子力エネルギーをやめる方向性の研究を続けてきた、稀有な研究者である。
 専門研究的な研究に基づいた知見と、温厚な人柄なこともあって、この発電システムのもつ本源的な危険性についてきわめて大きな説得力がある。また、「寄らしむべし知らしむべからず」(子曰、民可使由之、不可使知之 ~『論語』泰伯編より~)の意味も、重みを持って迫ってくる。

 ところでこれは付録だが、中京大学の武田教授が原発政策に伏在する問題点の一角を鋭く指摘している。ただこの人は、原発の安全性確保に対する政府筋の冷めた対応は厳しく責めるけれども、原発そのものは安全であるというスタンスなので、原子力発電そのものは肯定的している。

●「原子力保安院の大ウソ.flv
 

□ ■ □   □ ■ □   □ ■ □   □ ■ □

 

 さて、それでは私自身はどうなのか? 上記のリストからすると原発に反対なのか?
 答えは・・・心情的には反対。つまり、日本だけでなく世界中の原発はすぐにでも運転を停め、廃炉にすべきだと思う。
 何世代にもわたって非戦闘員の生命を脅かし続ける核兵器と同質の人工物であることから、地球上に存在させてならないのは自明。

 でも、核兵器同様その根絶はムリだろう。

 その理由は(・・・ここでいきなり話が飛んでしまうけれど)、とめどなく増え続ける生物種(この場合、人類)には、最終的には共倒れ(集団自殺的様相)しか待っていないと思えるからだ。
 種の最期のときをより確実に迎えるために、核だけでなく原発もせっせと造り貯めているとしか思えない。
 そうでも考えないと、利権追求と愚民政策という皮相な(=わかりやすい)原因だけでは説明がつかない。原発の専門家は、その恐ろしいまでの危険性を了知しているわけだから。

 いずれにしても、原発(の機能)が地上から消える時というのは、利権がらみの推進派も反対運動の闘士たちも仲よく地上から消え去ったあとになるだろう。あとに残された膨大な死の灰だけが、その顛末を知っているはずだ。
 こういうふうに諦観と自嘲混じりの感想を懐いたとき、結果的に私は原発推進派を下支えしていることに気く。私はオール電化の家に住んではいないのでたくさんの電力も必要としないし、イルミネーションを愉しむ趣味もないのだが。

 ところでこれから40~50年後、「All seeing eye」のマークをつけた宇宙ステーション≪ノア≫もまた、その一部始終を天空の高みからじっと観察しているかもしれない。ふたたび地上に降り立つタイミングを計りながら。
 911以降、「現代世界」のリアリティは、そんなSF的劇場映画を想起しても、それほど不自然とは思えないものとなってきた。世界が一つの劇場になりつつあるといったらいいだろうか。それとともに、これまでのTV型ホームドラマの身辺雑記的リアリティは影が薄くなってきたような錯覚を覚える。

 ちなみに、どんなに斬新で奇抜なアイディアのSF作品であっても、発表された時のリアルタイムな「現代」を基礎にしているからこそ、同時代人の理解と人気を勝ち得るものだと思う。
 しかしそれだけに、へたなB・C級シナリオはすぐに見破られる。その際、豪華な表舞台とは裏腹な、お粗末な舞台裏までをも見抜かれがちだ。
 911のスペクタクルなシナリオもそうだが、10年目を迎える直前にその首謀者を<抹殺>し、ご丁寧にも異教徒としての葬儀を執り行なったうえで、遺体そのものはしきたりにない水葬にしてあげた、というユニークな幕引きのシナリオもまた、その底抜けに無邪気なスタイルに、思わず笑みがこぼれてしまう…微笑

<以上>


    

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