2013-03-30
きのう蔵書コンテナを開いてある本を探していたら、ニコラ・テスラさんに関する数冊の本の下に、『フリーエネルギー技術開発の動向』(D・ケリー著、技術出版社)が目にはいって、久しぶりの対面だったのでパラパラとめくってみたら、そうそう、Nマシンというのがあったなあ・・・と、なんだか懐かしい感じとともに思い出しました^^
いまこれどうなったのだろう? と思ってネットサーチしたら、とりあえず以下のようなサイトがヒットしたので、いちおう備忘することにしました^^
まずは、いきなり怪しいフリーエナジー・ワールドではなく^^;、アカデミック・ワールドからはいると・・・
◎ ファラデーの単極誘導 / 単極モーター の実験 (HP「木村 元の公用ホームページ>趣味のページ>電気工作の部屋」より)
このHPを掲出されている方は、九大工学系の先生(いわゆる専門家)でいらっしゃるようですね。ちなみにページの後段には、
「角運動量が保存しないように見える単極誘導や単極モータは,私個人としては非常~に興味深い。今までもこれらはNマシンなどとも呼ばれ,永久機関やフリーエネルギー発生装置といった怪しげなトピックスにおいてしばしば登場する。私が単極誘導について興味を持った最初のきっかけは,エレクトロニクスライフというまじめな技術雑誌において,上記の怪しげなトピックスで記事が掲載されていたことによるものだった」
というくだりがあることから、以下にたどるように、単極発電を特徴とする「Nマシン」とやらは、「エレクトロニクスライフというまじめな技術雑誌において,上記の怪しげなトピックスで記事が掲載され」るという、由緒正しい筋目^^の工学的な知見と技術とをベースとしているのは、どうやら間違いないようです^^
で、Nマシンの基本構造について解説したのが、たとえばこちらのサイト。
◎ N machine(Nマシン) (サイト「CyberWorkShop 電脳工作室>CyberWorkShop Essay」より)
記事がいつ書かれたか不明ですが、
「出力が入力を上回る成果は、まだ得られていません」とのこと。また、「日本の通産省でも予算取りをし、猪股さんがリーダーになって永久磁石に超伝導コイルを採用した本格的Nマシン(実力出力30V、30kW、6,000rpm)を作るという話がありました(この話は実現していません)。Nマシンが本物であれば、科学歴史の中で一度は捨て去った発見が、人類の明日をも大きく変える一大革命を引き起こす可能性を持っていたわけです」
とのことで、けっきょく経済的な理由で頓挫したのかな? だとすれば残念なことです。iPS細胞に国家予算がついたように、Nマシン実用化にも応分の予算が付けば、またしても“日本発”の「人類の明日をも大きく変える一大革命を引き起こす」ことになるわけですが。あるいは頓挫したワケは、例のハチソンさんやエマモーター関係者の不幸に見るような、ダークで怖~い理由から??
ちなみに、記事の末尾には「(「エレクトロニクスライフ」誌1994年6月号pp.78-79の内容を編集しなおしたものです。) 」とあるので、上記の木村先生と同じ掲載記事のようですね。サイト・エントランスの案内文を見てみると、電子工作マニア向けの基本的にまじめなサイトのようです(^^)
ところで、このページの一段上の階層をのぞくと、「3. Supernatural science(超常科学のお話)」というコーナーがあって、そこには、反重力発生装置、重力電磁誘導、常温核融合、マルチアークなど、“フリーエネルギーファン”垂涎のメニューが並んでいますねえ^^:
というわけで、いよいよ“怪しい世界”との評価^^;を前面に打ち出したサイトとしてこちら。ただし、私と同じでフリーエナジーに対するシンパサイザーの方のようです・・・いわゆるファンサイトですね^^:
◎ Free Energy 研究室 (サイト「Little Mad Land>異端の館」より)
このページの「Nマシン」の説明は、夢想的なフリーエナジーファンがそうであるように、非常に簡潔にその特徴と評価を書いてあるので、この依然として“怪しげな物^^;”のイメージ把握としては、なかなかよい記事です。・・・おや? ハチソン効果 にもふれてあり ますね^^
あと、同じ夢想系の記事としてはこちらが若干興味ぶかかったので備忘。
◎ 4.フリーエネルギー(想像) (サイト「~●●~科学と哲学の部屋~●●~ >サイエンス2009」より」
標題や記事内容から見て、私のような夢想系フリーエナジーファンにちがいないと思って、上の階層をたどってみたら、かなりマジメに科学と哲学を愛好するサイトだったですね^^: このサイト内の「3.量子論」や「1.特殊相対性理論」とかは、ずいぶんと高等数学レベルでお勉強されてるなあ、と感心しました^^
で、フリーエナジーに関してこの方は、
「現実に認められているフリーエネルギーとは、ここで取上げてきたものではなく、①太陽光発電 ②風力発電 ③水力発電 ④波力発電 ⑤地熱発電 といった、現実に確認されている自然現象に基づいたエネルギーだからです」と述べ、これらと対比して、
「私が『夢の夢』と述べたフリーエネルギーをもう一度確認してみましょう。エネルギーが湧き出てくるのでエネルギー保存則が成り立たないため『永久機関』と呼ばれています。参考資料によると、『永久機関』とは、胡散臭いものの代名詞であり、特許申請は拒否されるようです。以下に代表的なものを挙げます。(順不同) ①Nマシン ②EMAモータ ③テスラ・コイル ④円盤型発電機 ⑤その他多数」
と述べられています。
うん、私が“もっとラジカルな”フリーエナジーと以前言ったのも、具体的には永久機関型(=胡散臭い^^;)タイプのやつになりますね。この記事を読んで、きちんとアタマの整理ができました。39~です(^^)
そしてここでは、EMAモーター が顔を出して いますね^^: なんでも、発明者であるグレイ氏や関係した企業や新聞社はこんなことになったとか 。これもまた、ある意味、“ハチソン効果”なのかもしれない。
ちなみに、少し前に世間をちょっとだけにぎわせた水エネルギーシステム (yutube動画)は、まったくのペテンだったようですね。出たはなはチラッと期待したのですが・・・^^; そうそう、ナイスなコメントがありました。
「無駄な行動が多すぎる。その分、疑いの目が向けられるのは当然。この人たちがやってるのは、実験じゃなくて手品に近い」
ほんと、覚えたての手品を初めて披露しているようなデモンストレーションですね^^; いったいなんのための公開実験か・・・青いカバーがすべてを物語っていますよね(苦笑)
さてこれからも、エネルギー保存則などあんまり気にかけないで、誠実にフリーエナジーをこの時空間から取り出してほしいですね。かつての錬金術師たちに負けない情熱でもって(^^)/
【追記】
Nマシンの大家と言われている猪俣博士とNマシンについて、このような専門的でシニカルな切り口な中にもちょっとユーモラスな味わいのある評価があって、読んでいてなかなかおもしろい^^
◎ -事例研究:猪俣修二編- (サイト「谷甲州黙認FC 青年人外協力隊>一般研究編>色物科学者研究編」より)
また、こちらの書評?も見た目むずかしいけれど、けっこう楽しい^^:
◎ 「ニューサイエンスのパラダイム」猪股修二著(技術出版) (同上)
うーむ、数式の意味することがまだ未消化ですが、すくなくとも、意識に関する数理的アプローチの参考にはなります^^ 山本七平さんのいわゆる「日本教」とその核をなす「天秤の論理」を数理的に把握する際に参考になるかもしれない^^?
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