2025-11-08
以下の文章は、北海道のとあるコミュニティFMの番組で話題になっていた「ヒグマの出没」の件で、自分が感じたことを、リクエスト・メッセージの一部(PS)として書き送った文章です。
送信先のパーソナリティさんは、このような長文メッセージに直接応えることはなかったですが、書いて送れる関係性(準常連)になっていたからできのは、いまから思えばありがたいことでした。この方は離職されてもう1年近くになりますが。
<以下、抜粋>
2024-06-14(金)
(ところで、)以下の『… …』内の言説は、最近頻繁に耳にする「ヒグマの目撃情報」と「防護対策」について、自分なりの意見になります。
『…
今年度のヒグマの目撃情報は、きのう(6/13木)までの情報によると16回とのこと。放送を聞いていると、例年よりも圧倒的に多い印象ですが、であれば、積極的な対策をとる必要がありそうですね。
ところで、例のヒグマの軽トラ襲撃動画ですが、かるく検索しただけでも7件ヒットしました。同じ場面なのに、かなりな衝撃を与えているようです。
実際、あの“突撃”に対しては、かりに猟銃をもっていたとしても、動きが速すぎるので、射撃が間に合わないか、間に合っても外れたあげく、返り討ちにあって落命してもおかしくないですね[※A1] 。
ちなみに、過去の犠牲リストを見たら、「ヒグマ駆除」の最中に亡くなった方が何人かおられるようです[※A2] 。
子グマ同伴の母グマは、怯えた子グマの様子に反応して、怯えさせた対象に猛然と襲いかかってくるようですが、
「山間部で仕事をする人たちは非常に危険なんだな…。イノシシはやばい時もあるけど、キホン臆病な菜食動物なので、そんなに恐れる必要はないけど、野生動物の襲撃で一生が終わることがあるなんて、九州の山では考えられないことだな…」とあらためて思いました。
ということで、自分は、危険すぎる存在の「ヒグマ」に対しては、極めて冷淡です…。
なので、“彼ら”は相当数を駆除したあと、アフリカのセレンゲティ公園みたいに「保護区」を設けて、そこで管理すべきではないかと思っていますし、個体数が増加しているという観測[[※B]もあるなか、もうその時期にきているのではないかと思っています。
では、どれくらい残すか。区域はどこに設けるかですが、残すのは(ヤマ勘ですが)、現在生息数の概ね5分の1(2割程度)、最大でも3千頭。区域は、複数の自治体にまたがる数か所。
ただ、「保護区」設定に関しては、管理主体をどこにするか(たとえば、保護区関与市町村)。人員配置はどうするか(たとえば、道と関与市町村から派遣)。維持の費用分担は、国・道・保護区関与市町村・同非関与市町村それぞれ、どのような割合にすべきか(金めの話なので充分な検討が必要ですね)といった、施設設置上の問題がでてきます。
もっと言えば、そもそも、数年に及ぶであろう駆除作業はだれが担当するか(ハンターは人員不足・高齢化のため自衛隊の協力を得たいですね)。また、山林等の地権者が多数の場合、権利関係の調整(買収・借地権設定等)はスムーズに運べそうか。さらに、ヒグマは肉食もする猛獣なので厳重な柵囲いが必要になるが、山間地での長大な設置は技術的に可能か。加えて、当該区域内の山林の利用(植林や送電線等の工作物設置等)は妥当か……などなど、さまざまな問題が発生します。
このように考えると、「こりゃあだめだ。こんなの無理。これまでみたいに、増えたらその都度駆除するしかない」ということに落ち着くかと思います。
ですが、上に述べた「課題」は、それも人間(北海道民)の側にあります。なので、この種の報道を聞くたびに、「北海道(知事)は、危険すぎる野生動物との“物理的・地理的な棲み分け”について、そろそろ本腰を入れて、具体的な方策に着手すべきではないかな…。人間とヒグマ双方の平和な生活を保護するために」と、ますますつよく思うようになりました。
なお、一定区域内で「保護」する前の、前さばきな「駆除」にあたっては、陸上自衛隊の(特殊部隊の)力も借りた方がはかどって、よろしいかと思います。作業の最適な時期は冬眠している頃でしょうか。自衛隊員としては冬季訓練になるかもしれません。
……・……
ところで、余談になりますが、ヒグマにも縄張りがあるだろと思いこんでいましたが、気になったので調べて観たら、ヒグマには縄張りはないそうですね。これは意外でした。
あと、アイヌ民族が「神」と崇(あが)める“熊”ですが、これはヒグマに限ったことではなく、目に見え身を置いている「大自然」そのものが「神」であって、ヒグマ自体はその「化身」の一つにすぎないとのこと[※C]。
捕獲された子グマは、にぎにぎしい儀式(イオマンテ/イヨマンテ)が催される中で、最終的に人びとがこれを食することで、「神の世界」に送り返す…というのが風習だったようですね。この世界観からも、あまりに増えすぎた「化身たち」は、相当数を本来の世界に返してあげるべきでしょう。
あと、これはまったくの余談ですが、ここ九州では野生の熊は1頭もいません[※D]。むかしは九州という大きな島(九州は北海道の約半分の広さだそうです^^;)にもたくさんいたはずですが、いついなくなったのか、北海道の“ヒグマ問題”を耳にするたびに、そのことを思い出してしまいます。
九州の熊の話(伝承など)は聞いたことがないので、ひょっとしたら、相当昔に消えてしまったような気がしています。大昔、大和朝廷がはるばる級まで熊襲(くまそ)征伐にきたときに、ついでに九州の熊も滅ぼしたとか…?(笑;)
……・……
[※A1] クマ類による人身被害について [速報値]
https://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort12/injury-qe.pdf
[※A2] ヒグマによる人身事故(昭和37年以降)
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/fs/1/0/2/4/5/5/2/5/_/S37~ヒグマ人身被害一覧_240531(浦河町負傷事故含む).pdf
[※B] 【推定個体数は1万2000頭超】北海道の“ヒグマ” 30年前と比べ2.3倍に増加…農作物への被害や人間の生活圏への出没相次ぐ 捕獲強化へ - 北海道ニュースUHB
https://www.uhb.jp/news/single.html?id=41455#:~:text=北海道内に生息する,が報告されました%E3%80%82
[※C] アイヌ民族の謎に迫る!悲惨な歴史と独特な風習がヤバすぎる!?ゴールデンカムイ読者は必見です!! - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=hkWjfisZ0Gk
[※D] かつて九州にはクマがいた なぜ今はいない? 全国で相次ぐクマの被害 本州から海を越え上陸はあるのか | TBS NEWS DIG
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/807515
…』
<抜粋ここまで>