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空の樹 I

「習性」の自覚/敷島の「國體」

※冒頭↑の日の丸に日本列島(敷島)を重ねたのイラストは、こちらのフリーイラストサイト内の      
こちらにある画像を元に、敷島の色(の大半)を青に変え、位置を右に10度回転しています。39〜^^♪
(なおこの列島図では、敷島のうち、南西諸島・小笠原諸島・北方四島のほか天草や対馬も省略されていますが、
この絵自体が地図ではなくあくまでイラストということで、おそらく作者に他意はない……と忖度します^^;)


 

2017-11-15

NHKBSプレミアム 英雄たちの選択「観応の擾乱 史上最大の兄弟げんか!」2017-11-09放送
磯田道史(歴史家)、本郷和人(東京大学史料編纂所教授)、中野信子(脳科学者)
※以下は、番組開始後55分頃からの発言内容を文字起こししたもの。なお、発言中の〔〕書きは私の個人的な補足。

(中野)中世の話ではあるんですけど、「わかりやすさと正しさの戦い」というふうに考えると、これはいまにも通じる話であって、「わかりやすい」と「正しい」 が対立したときは、必ず人間は「わかりやすさ」のほうを採りますね。直義の言っていることはよくわかりにくかったと思うんですね。それはいかに先進的で あって合理的であって非常に正しい政策であったとしても、「俺たちにとってほんとにメリットあんのかよ」と思われたかもしれない。こうなると、やっぱり 「わかりやすい」のは「力強い人」それから「目先の楽しみで喜ばせてくれる人」。もし当時、ツイッターみたいなものがあったとしたら、「尊氏マジ神!」み たいなフレーズが出てきたりとか……。で、一部のちょっとインテリを自称するような人が直義のよさに気づくけれども、でも大きな勢力にはならなかったよ、 という構図が見えたんじゃないかなという気がします。

(本郷) だけど、たぶん長いスパンで言うと「正しい」ほうが勝つんですよ。で、それは例えば、直義のやろうとしたことを実現したのはじつは三代将軍の義満なんです よ。三代将軍まで待つんですね。要するに、義満は自分が貴族化してどんどん太政大臣まで出世することによって朝廷を掌握してしまう。それは、たぶん尊氏の 時期にはまだできないだろうというふうに直義は思って「幕府は鎌倉におくべきだ」と言ったと思うんですね。だけど、その「正しさ」は、やっぱり人びとの受 け入れるところではなく、それで時代が60年たって、それで京都が要するにほんとの意味で「武士の都」になる。で、そのときに武士は都を完全に制圧したの を待って、南北朝に終止符を打って、難聴というものは消滅してゆくんですよ。やっぱりそういうふうに観てゆくと、ぼくは、直義は正しかった。だけど受け入 れられなかった、というふうに思うんですね。

(磯田) これがが歴史の秘密で、選挙や戦争は大勢の人間が参加してでき上がる合成体でしょう。で、正しいことが判断できるっていうのは、これは個人差が大きく、正 しく判断できる人は少ししか生まれない。なので、マス〔大衆〕に伝える選挙や戦争ってのは、正しいものよりもわかりやすいものが勝つという公式が成り立っ て歴史は動いてきたので、そのことを自覚しながら民主社会やわれわれは歴史を観ないといけないですよ。

(中野) 正しい人の声は必ず小さいんですね、いつもね。どうしてもそれは脳の構造としてそうなるし、“いま”正しいことを言っている人がいるとしても、にわかには わからない可能性があるわけですね。60年ぐらいして「あーあのときこの人が言ったことは正しかったね」と、いまの時代ですら〔つまり現代でも〕そういう ことがあるはずである。やっぱり、われわれがどうしてもわかりやすいものに飛びついてしまうということ。だれもがもっているんだということを自覚して、そ こにブレーキをかけるということをしていく以外にないんだろうと思いますね、個人個人が。

(磯田) 人間という生き物の習性の自覚がなければ、歴史を観たり社会になにか運用する場合には絶対だめなことで、「習性の自覚」ということが本当に重要だと思いま すね。この番組でいちばん言いたいのは実はそこであって、歴史にどのような「習性」をわれわれ自身はーー私もとらわれています、その「習性」にーーそれを 「自覚する」ことだと思うんですよ。その「知」の働きを大事にしながら、「身のほど」を自覚しながら、私たちは「自分たちはこういう習性にとらわれてい る」とか「こんな弱点にもとらわれている」「ここまでならできる」というようなことを考えながら“やれることをやる”のがこういう時代の知恵なのかな、と 思いながら、おそらく同じ悩みは室町幕府の尊氏たちもしたんだろうなと思いながら、この兄弟の物語をきょうは観ました。

((で、上掲番組とは直接関係ないですが、私のおめでたい脳内ではつるんと繋がるので、以下↓に付録^^;))

  ちなみに、敷島の「國體」は、 大和心とこれを内側から護る大和魂。そのあり様(よう)を国レベルで体現されておられるのが大和心の象徴である(すなわち大御心なる)天皇であり、その天皇をお護りするのが、山紫水明の敷島(四季の島日ノ本)にあって八百万の神々を崇め奉る神道より発露し全国津々浦々の民草の想いを衆合して昇華せしめるところの大和魂であ る。これにより、天皇の民草へと向かう大和心に感じ入って、民草の大和魂は勤王(天皇敬愛)を自ら育むのである。
 なお、この国の先の帝国におい ては、本来内側からSPのように護るべき大和魂が、対外的な脅威を前にして、大和心の有り難き被膜を食い破って前面に躍り出てしまうだけでなく、かてて加えて、大御心なる大和心を司る天皇が、同時に、荒ぶる大和魂を統帥する大元帥をも務める旨往時の帝国憲法に規定されることとなり、和の国日ノ本をして制御の効かない暴れ馬のように巨大な世界戦争へと脚を踏みだす仕儀となってしまった。
 國體護持におけるこのような本末転倒は、今後も厳に戒めとしなければならない。

 


 

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